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お話や歌うこと [その他いろいろ]

おしゃべるすること、歌うこと、口を動かして発声することってとても大事なことで

発語が少なくなったり、音楽療法での歌を口ずさむことをしなくなったり、

そういう変化で口腔機能の低下を感じることが多くあります。


逆に、発語が少なくなった人にはたくさん話しかけて、首を振るだけの

質問ではなく、声を出して返事をすることのできる質問をします。

もちろんなかなか返事が来ないことも多く、何秒待つことができるか、

中には30秒ほどたってから、ようやく口を開く方もいます。

常食を食べていた方がなかなか飲み込むことができなくなったと

介護職員が感じている頃、音楽療法の先生も最近歌を歌うことが

少なくなったと感じていたそうです。


嚥下機能だけでなく、口腔内の顎関節の動きから舌の動き、

唾液の分泌など様々な機能が低下してしまうことで生活の中の

大事な食事することにまで大きく影響してしまうことになります。

音楽療法の先生方にも好きな歌を歌える機会をたくさん作っていただき

私たちも歌いながら働けるような職場になると良いのにな、と思います。

ICUでも鼻歌交じりで働いていたNSもいましたが、それくらいの

余裕をもって?仕事ができるといいなぁ、と思いました。


耳垢水 [その他いろいろ]

耳掃除は介護職員でも行ってよいとされていますが、

耳垢塞栓で詰まっている場合には耳鼻科受診をすすめます。

耳垢を取るためにある、耳垢水というものを特養に来て

初めて知りました。病院ではみたことありませんでした。


炭酸水素ナトリウムと、グリセリンと、精製水を混ぜてつくるらしいです。

お臍の掃除も、オリブ油などの油をつかって汚れを浮かせる方法が

教科書にも載っていたと思いますが、耳垢も同じように

油で乾燥している耳垢を軟らかくして、はがれやすくなるようです。

固い耳垢を無理やりとろうとすると出血する危険もあります。

あまり固い耳垢は耳垢水をいれてからかなり時間をおいて

耳掃除することもあるそうです。


もちろん耳垢水は医師の処方に基づいて、使うものですが、

薬局でのサービスということも無きにしも非ず、らしいです。


病院では見たことのないものが時々施設では使われています。

大きな病院でしか経験のない看護師ほど、施設とは違う世界で

医療を経験してきたということなんだろうな、と

感じさせられることがあります。

命を懸けても [ターミナルについて]

身体がとても衰弱していて、

ゆっくり寝ていたほうが良いと、

誰の目にもそう、わかるくらいの時。

それでも今までオムツしていたのに、どうして突然

「トイレに座りたい」なんて希望がでるのでしょう。

お風呂もきらいだったはずなのに

「髪の毛洗ってきれいにしなくちゃね」

なんて入浴の希望をされるのでしょう。


脈拍が微弱で、息も苦しそうなのに

それでも苦しくないです、って。

絶対苦しいはずなのに、苦しいっていうことも感じなくて

一度も苦しいって言わなかった。


そんな状態でトイレにいったり、

お風呂に入ったり。

普通、やめましょう、明日にしましょう、

って説得するのですが。


危険な状態で入浴して、案の定意識がなくなって

慌てて着替えて部屋に戻って、

そこまでしても、最期はきれいでいたかったのでしょうね。


こういう決断するのが切ないけれど、

病院では許されない事が多い個人の希望を

施設ならある程度叶えてあげられる。

医務は制限をかけるためにあるのではなくて、

日々の生活を守るためにいるんだと、

安心できるように、声をかけて、

観察をして、迅速に対応できるように。

そのための日々の関わり、

大切なものを見失わないように。

同じ目標に向かっていくのなら、

その上で各職種間での連携が必須となりますね。


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