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命を懸けても [ターミナルについて]

身体がとても衰弱していて、

ゆっくり寝ていたほうが良いと、

誰の目にもそう、わかるくらいの時。

それでも今までオムツしていたのに、どうして突然

「トイレに座りたい」なんて希望がでるのでしょう。

お風呂もきらいだったはずなのに

「髪の毛洗ってきれいにしなくちゃね」

なんて入浴の希望をされるのでしょう。


脈拍が微弱で、息も苦しそうなのに

それでも苦しくないです、って。

絶対苦しいはずなのに、苦しいっていうことも感じなくて

一度も苦しいって言わなかった。


そんな状態でトイレにいったり、

お風呂に入ったり。

普通、やめましょう、明日にしましょう、

って説得するのですが。


危険な状態で入浴して、案の定意識がなくなって

慌てて着替えて部屋に戻って、

そこまでしても、最期はきれいでいたかったのでしょうね。


こういう決断するのが切ないけれど、

病院では許されない事が多い個人の希望を

施設ならある程度叶えてあげられる。

医務は制限をかけるためにあるのではなくて、

日々の生活を守るためにいるんだと、

安心できるように、声をかけて、

観察をして、迅速に対応できるように。

そのための日々の関わり、

大切なものを見失わないように。

同じ目標に向かっていくのなら、

その上で各職種間での連携が必須となりますね。


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