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心不全は施設では難しい? [ターミナルについて]

寒くなってきたので心臓の周りの冠状動脈の状態もなんとなく不安定だし、

呼吸状態も落ち着かない人がチラホラでてきています。


陳旧性心筋梗塞や狭心症など、心臓の周りの血管が細かったり

充分な血液の流れが確保されていないと、いろいろな症状がでています。


胸痛、呼吸苦の訴えがあってニトロ舌下をして、それでも改善は一時的、

その後30分も経てばまた苦しくなってしまう。

特養施設では限界かと感じてしまいました。

せいぜい酸素投与をするくらいの対応しかできないのかと。

でもSpO2は90半ばの数値で数字的にはそれほど悪くなくても

本人の苦痛があると思うと、やっぱり病院へ行くべきなのかと思てしまいます。

ただ最近は年齢がある程度になると、受診しても何も治療されずに

施設に帰ってきてしまうことも多く、安易に受診させても

疲労させてしまうだけだったりするので躊躇することもあります。


実際に病院へ言って治療をするとなると、血管を広げるお薬を

点滴から投与することと思いますが、微量に持続で流し、

きちんと心電図や心機能のデータを見ながらの調整があるので

簡単に行えることばかりではありません。

まして、施設の中でそのような薬を入れるのは怖いことだと思います。



苦しくなってもターミナル同意をされていて、施設での看取りを

選択することができるとしても、その姿をスタッフが冷静に

見ていられるか、対応できるのか、家族もそれで本当に後悔しないで

最期を迎えることができるのか、いろいろな疑問はあります。

苦痛がなければターミナルを施設で迎えるのは何も問題ありませんが

胸が痛い、息が苦しいというのを我慢しながら、となると

力及ばず、と思えてなりません。


それでも利用者本人が「施設を選んでくれるとき、

どうしようもない無力感です。



循環器専門の先生がエコーなどの検査もできて、評価しながら

ということであれば、またそれは良いのかもしれませんが。

施設の中で使うような薬ではないだろうと思っています。



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エンゼルケアのいろいろ [ターミナルについて]

最近10年くらいで随分変わってきていると感じるエンゼルケア。

亡くなった後には病院でも身体をきれいにして、綿を詰めたりという

処置を行ってきました。

特養施設でも同様に、きれいに拭いて、先日はシャワー浴までされた方も

いらっしゃいましたが、最期の着物に着替えます。


まずは、最近は綿詰めはしないことが主流となりつつあるようです。

胃の中にたまったもの、分泌物などはきちんと吸引しておき、

おなかも圧迫したりしてでるものはできるだけ出してしまいます。

それでも不安な場合は紙パンツやオムツを使うようです。

詰め物をしても、排泄物と一緒に流れ出てしまい、あまり意味がない事と

ご遺体に対しても、あまり気持ちの良い処置ではないということが

理由となっているようです。


どうしても詰め物する場合、割りばしなどを使うのではなく、

セッシやゾンデのような医療器具を使うほうがよいでしょう。


口から出る分泌物を心配される場合は、お別れの時にご家族にも説明して

移動中に何かあった時のためにティッシュを近くに用意しておく等の

配慮も必要とされています。


今の時代、葬儀屋さんのプロが家に帰ってからもきちんと整えてくれるようですので

病院や施設ではそれほど力を入れる必要もない、ということもあるのかもしれません。


それでも最期ですのでナチュラルメイクできれいに顔色を整え、

薄い紅を使ったりすると家族も喜んでくれることが多いです。

メイクなど家族も一緒にできそうなところは、受け入れ状況によって

声をかけさせていただくこともあります。

ちなみに、男性の方はどうするかというのもナチュラルメイクであれば

しても良いのではないかという意見もあるようです。


胃ろうのボタンは、抜いても抜かなくてもOKのところが多いようですが

火葬場によるので、問い合わせをしておくほうが確実とも言われます。

天国へ行って、胃ろうがないと食べるのに困る、という考えの方も中にはいるようです。

ペースメーカーが入っている場合は葬儀会社の方にきちんと伝えなくてはいけません。


各部署でのマニュアルもあるかと思いますが、古くからのものでしたら

見直しの時期なのかもしれないと思っています。


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看取りの時 [ターミナルについて]

老衰で亡くなる方を看ていて、体調を把握するときに

気にして情報収集することは、

水分は取れているか、排尿はあるか、

浮腫みはないか、呼吸状態の変化はないか、

脈拍は手首で触れてるか、それとも肘の内側なら触れるのか。

チアノーゼはないかと足底や手のひらを見せてもらいます。


そんないろんな情報を集めて経過を予測していくのですが、

それでも、そんな急に、って感じるような場合もありますし、

予想以上に頑張っている、って感じることもあります。

それは神様じゃないから看護師にもわかりません。


ただ、尿が24時間出ていないときにはかなり緊迫した状態だと思ったり、

肩呼吸や下顎呼吸、呼吸のリズムの変化なども、これは!と感じることです。



お昼御飯も、おやつのスープも召し上がって、

職員と夕方まで冗談を言っていた方が、

夕方から呼吸状態が悪化して

家族の見守る中、眠るように息を引き取ったとき、

とてもきれいな亡くなり方だと感じてしまいました。


最期の時を一人きりで旅立たせてしまうとどうしても心残りで

そばについていてあげられなかったことをとても悔やんでしまいます。

それも御本人の気性があるのかもしれない、と思うと

どんな最期もその人らしいと感じられれば、悔やむことがないよう

その時に至るまでのケアを大切にできればと思います。





ターミナルの状態って? [ターミナルについて]

老衰での看取りの前のターミナル期というのは

どこからか、という具体的なラインを決めるのは難しく、

経口摂取量が減ってきたり、それに伴う体重減少の割合などで

総合的に医師が判断されると思います。


ただ、もともとの基礎疾患にどのようなものがあるか、というところで

同じターミナル期であっても状態は個々それぞれ違ってきます。

多臓器が弱ってくるので全身が衰弱しますが、

心臓が弱い方なのか、肝臓が弱い方なのか、腎臓が悪い方なのか、

多発性の脳梗塞がどんどん増えているのか、

もしかして甲状腺のホルモン分泌がおかしい?


それぞれの臓器がどのくらいダメージをうけているかで

身体の状態は単に食べれない、だけではなく

その他の症状がでてくることもあります。


倦怠感、浮腫み、皮膚トラブル、体温調整機能、免疫機能低下、

身体の中でどのような状態を起こしていて今の状態があるのか

今後はどうなっていきそうなのか、看護師は常に考えながら、

予想しながら CWさんと連携で問題なく、満足するようなターミナル期

を過ごせるよう援助していきたいと思っています。





食べられなくなる時 [ターミナルについて]

嚥下の機能が低下して食事を口にいれても

喉元に送り込まれず、奥に入っても呑み込みができない、

そんな時どこまで頑張るか。

きっと誰もが限界を知りつつも、食べさせなくては、

というプレッシャーに苛まれるのではないでしょうか?


食べられなくなる→胃ろうを作る

そういうことが簡単に選択できるのならそれほど悩まなくても

食べられないものは食べれません、無理ですって言えるかもしれません。

でも、今の時代そう簡単に胃ろうを作るという選択にたどり着きません。

そうなると、施設でできる点滴をときどきするとか、

鼻から管を入れてとりあえずの経管栄養を行うか。

なかなか難しい選択を迫られます。

施設の対応は様々でしょうから、誤嚥の危険があるのなら

経鼻経管を、というところもきっとあると思います。


食べること=生きること?

それはいくら考えても答えは出ないと思いますが、

「食べられないから点滴してもらえませんか?」

と言われても困ってしまうこともあります。

でもそれがなければ生命維持はできません。

とても大事な食べること。



すぐに経口摂取を諦めるのなら簡単ですがそうはできないのが難しいところ。

でも、食べられない原因の嚥下機能の低下、

この場合、頑張って食べさせようとすればするほど

誤嚥をして肺炎のリスクを高めることになりかねません。

介護職にできることって、頑張って食べさせることばかりではありません。

どうして食べられなくなるのか、その原因をきちんと観察して

何が足りないのか、何の機能が低下しているのか、

最善の方法で介助してそれでも無理なのか、

その見極めをすることだと思います。



本当に嚥下機能が低下して、もう無理だという人の経口摂取は

危険だということをきちんと認識して、その上でどういう対応を

していくかということを各施設である程度の方針を

決めておく必要があるのではないでしょうか。


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