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傷は消毒しない? [皮膚のこと]

かすり傷や皮膚剥離、出血を伴うものから漿液性の浸出液があるのも、

いろいろな傷がありますが、褥瘡を含めて最近は傷を消毒することは

あまり推奨されていません。


炎症があるときにはもちろん、バイキンを消毒しなくてはいけませんが

そうでなく、普通の傷であれば本来人間の身体に備わっている

「自然治癒力」に任せてよいでしょう、ということです。

傷がきれいか、炎症があるのか、を見分けるには

簡単に炎症の兆候があるかないか、で判断します。


発赤、熱感、腫脹、疼痛、あとは機能障害で浮腫みがあったりします。


傷のまわりが赤く腫れていたり、熱をもっていれば感染を疑って

消毒、抗生剤が必要になります。



最初に傷を見て、まず消毒よりも先に洗浄をして、周りの雑菌を洗い流します。

それで大体の菌は入らないようですが、きちんと洗っていないと残ってしまいます。

洗浄は病院だと生理食塩水で無菌のものを使いましたが、

施設では水道水で行っています。これには賛否両論あるかもしれませんが、

日本の水道水は塩素も入っていて水道局がきちんと管理しているということで

清潔と考えても良い、という資料があるようです。

ただ、あまりにも広範囲で洗浄を毎日行うのにかなりの苦痛があってしみる場合は

生理食塩水のほうが体液と浸透圧が同じということで、痛みが少ないようです。

これは口内炎があるときのうがいでも同じことが言えます。



傷を洗った後、カットバンなど貼ればよいのですが、

傷をフィルム剤で閉じてしまうか、ガーゼで空気の出入りをあるようにしておくか、

それも感染があるかないかで判断しています。

感染しているのに密閉してしまうと、その中でバイキンは繁殖しやすくなってしまい

更に悪化することになります。

感染兆候がある場合は、密閉しないで毎日洗浄を繰り返します。


密閉することで湿潤を保ち皮膚の再生を促進するための環境を作りますが、

やはり1週間から2週間できちんと開けて確認することが必要だと思います。

以前、病院から来た方で1カ月もドレッシング剤を貼りっぱなしだった方がいましたが、

そういうことはあってはいけないことだと思います。



傷を消毒することは、正常な皮膚の細胞まで殺してしまう作用があるとされているため、

できるだけ消毒はしないで経過を見ていきたいと思っています。


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